
日本がん看護学会 理事長
佐藤 禮子
日本がん看護学会は、がん看護に関する実践、教育、研究の発展と向上に努めることを目的として1987年に発足し、、会員数は3,176名(2008年4月1日現在)です。2006年に20周年を迎えましたが、本学会はこの20年の間で顕著な進展がみられました。
1996年の5月には、本学会が念願としていた日本初のがん看護専門看護師が4名誕生致しました。その年の9月には、本学会が日本学術会議の第17期登録学術研究団体として認められました。そして、投稿論文の増加に伴い1998年から各巻2号の学会誌を刊行するようになり、2003年には第1回国際学術集会を開催し成功裡に収めることができました。また、本学会申請のがん性疼痛、がん化学療法、乳がん看護の認定看護師が分野特定され、がん看護に特化した熟練看護師が輩出されるに至りました。2004年にはホームページの開設を行い、さらに2006年には特別関心活動グループ(SIG)を本学会の公式組織として具体化するなど、本学会は社会的に大きく躍進して参りました。
学会活動は、年1回学術集会を開催しておりますが、メインテーマは第1回の‘がん看護における看護婦の専門的役割 -現状と展望-’にはじまり、、第22回の‘がん看護のパワーアップをはかる’まで、常に前進するがん看護専門職者の熱い思いが込められております。演題数は毎回200を超え、2,500人以上の参加者が全国から集まり、活発に熱心に討論しています。
委員会活動として、編集委員会は厳密な査読制をとり入れて、日本がん看護学会誌を年2回発行しています。教育・研究活動委員会は、会員の要望に応えるアドバンストセミナーと学術集会参加者に対する教育セミナーを開催すると共に、調査研究の実施、認定看護師の分野特定に向けた準備活動を行っています。現在、がん放射線療法看護領域における認定看護師の分野特定に向けて準備をしています。特別関心活動グループ委員会は、14の関心領域でそれぞれ会員が集まり、熱心に活動しています。会員・会則委員会は、入会のための資格や手続き、会則等の見直しおよび学会ホームページの開設と管理・運営を行っています。国際活動委員会は、メトロミネソタとのパートナーシップや国際がん看護学会(ISNCC)との連携をさらに強化する働きをしています。
2007年2月には第2回国際学術集会“Cancer Nursing in the 21st Century: Empowerment and Harmony”を東京国際フォーラムにおいて国内学術集会と合同で開催しました。世界9カ国から91題の演題発表があり、約800名近い参加者を得て、成功裡に終了しました。
わが国のがん医療は、科学技術の進歩と医療の高度化に伴って著しく発展し、がん看護実践のあり様もがん医療の進展や人々の意識の変化と呼応して変遷しており、時代を反映してダイナミックに動いています。特に2006年に可決された‘がん対策基本法案’が2007年の4月1日より施行され、本学会の責務と果たす役割がますます大きくなることと考えております。
本学会では、基調講演やシンポジウム等において、常に現状から将来を見据えてがん看護の課題を提示し、がん看護の実践・教育・研究の推進が行われています。本学会が専門職者としての生涯学習の機会および研鑽の場となり、会員の皆様が一丸となって、積極的に一緒に活動に取り組み、力を合わせてがん看護の発展・向上のために前進することを祈念しております。
